無機材料の表面を処理して親水性に改質したり精密機器や医療器具の表面に付着した汚れを除去するなどの目的で、低温プラズマ装置が使用されることがあります。プラズマとは電離状態のガスのことで、非常に反応性が高くて物体を酸化させる作用が強いという特徴があります。ただし物質と化学反応をしたりイオン同士が結合するなどして、短時間で消滅します。身近なプラズマには燃焼中の物体が放出する炎があり、火の炎は高温のプラズマ状態のガスといえます。

産業などで使用される低温プラズマ装置は、室温~1、000℃程度の低温状態で電離ガスを発生させることができるという特徴があります。低温プラズマを分かりやすく表現すると“熱くない炎”で、熱ではなくて電離したガスを使用して表面処理をします。低温でプラズマガスを発生させることで、プラスチックなどのように熱に弱い材料で作られた製品を洗浄したりの改質をすることが可能になります。低温プラズマ装置のプラズマ発生源にはグロー放電が用いられることが多く、連続して安定的にプラズマガスを供給することができます。

ただし、高温プラズマと比べると電離ガスの密度が低くなってしまうというデメリットがあります。それでもプラズマ自体の反応性が非常に高いため、瞬時に不純物(有機物)を酸化・蒸散させて洗浄をしたり、化学的に安定したシリコンなどの表面を酸化処理して水酸基などの官能基を付加して親水性に変えることができる仕組みです。

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